| 史跡甲斐金山遺跡(中山金山)
保存管理計画書 平成19年(2007年)3月策定 山梨県身延町 |
[1]保存管理計画策定の沿革と目的
(1)計画策定の沿革/対象地の位置図
(2)計画策定の目的
[2]中山金山の概要
(1)史跡の構成
(2)史跡の時期と価値/中山金山 詳細図
[3]保存管理の方針
[4]保存管理基準
(1)森林施業とその調整
(2)自然災害等による修理復旧
(3)保存のための管理
(4)アクセス道
(5)公開活用
(6)体制整備
[5]留意事項
(1)第一次身延町総合計画
(2)森林法による制限/中山金山 林班図
(3)その他
[6]参考資料
(1)国指定申請に伴う覚書
(2)アクセス道の設置申請
(3)アクセス道の作業許可申請
(4)史跡甲斐金山遺跡のうち中山金山遺跡保存管理計画策定委員会規約
(5)保存管理計画策定委員会名簿
(6)引用・参考資料
| [1]保存管理計画策定の沿革と目的 |
中山金山遺跡を中心とした学術調査は、昭和63年に湯之奥金山遺跡学術調査会による予備調査を経て平成元年より3か年にわたり行われた。平成4年には湯之奥金山遺跡学術調査団による調査報告書『湯之奥金山遺跡の研究』が、また「湯之奥金山遺跡保存活用基本構想」として将来の保存活用に関する指針が示された。これを受けて平成5年に湯之奥金山遺跡保存活用基本計画策定委員会を組織し、平成6年に「下部町湯之奥金山遺跡保存活用基本計画書」により史跡指定や資料館建設への取組があがった。平成7年には、中山金山は「史跡湯之奥金山」として町文化財に指定、平成8年度から2か年計画で、地形測量図の作成を開始した。平成9年には「甲斐金山遺跡(黒川金山 中山金山)」として、湯之奥金山のうちの中山金山が国指定史跡となり、また「湯之奥金山資料館」が開館した。その後、湯之奥金山のガイダンス館として「甲斐黄金村・湯之奥金山博物館」と名称を変え、総合的な紹介を行ってきている。
平成16年に下部町と身延町、中富町が合併し、新たに身延町となった。そして平成19年1月には、中山金山の管理団体として身延町指定されることとなった。しかし、現地が山奥に位置することから自然災害によるき損の発生や盗掘のおそれがあり、遺跡を適切に保存・管理し、次世代に継承していくために保存管理計画を定める事が必要となってきている。
【湯之奥金山学術調査】
昭和63年 9月 3日〜 4日 湯之奥金山遺跡予備調査
昭和63年10月 3日 湯之奥金山遺跡予備調査
昭和63年11月21日〜22日 湯之奥金山遺跡予備調査
平成元年度
平成 元年 6月16日 学術調査会発会式・第1回会議
平成 元年 7月 1日〜 2日 湯之奥金山遺跡学術調査団発会式・第1回会議
平成 元年 7月31日 県鰍沢林務事務所と中山金山現地視察・測量
平成 元年 8月 7日〜28日 中山金山遺跡発掘調査
平成 元年 9月 8日 下部町湯之奥古文書調査
平成 元年11月 5日 湯之奥集落民俗調査
平成 元年11月11日〜12日 学術調査団第2回会議
平成 元年12月 2日 学術調査会中間報告会
平成2年度
平成 2年 4月13日 学術調査団平成2年度第1回会議
平成 2年 6月29日 第2次発掘調査会議
平成 2年 7月 2日 学術調査会総会
平成 2年 7月25日〜8月25日 中山金山遺跡調査
平成 2年10月 9日 中山金山遺跡第2次発掘調査検討会
平成 2年10月10日 湯之奥集落民俗調査
平成 2年10月28日 湯之奥集落民俗調査
平成 3年 3月31日 湯之奥集落民俗調査
平成3年度
平成 3年 6月 9日〜10日 学術調査団平成3年度第1回会議
平成 3年 7月10日 学術調査会総会
平成 3年 7月26日〜8月20日 中山金山遺跡調査
平成 3年10月 7日 文化庁・県教育庁湯之奥金山視察
平成 3年10月 9日 中山金山遺跡第3次発掘調査検討会
平成 3年11月 5日 文化庁・県教育庁湯之奥金山視察
平成 3年11月 6日 学術調査団各班会議
平成 4年 2月 8日〜 9日 学術調査団第2回会議
平成 4年 2月10日 富士宮市麓集落民俗調査
平成 4年 3月31日 『湯之奥金山遺跡の研究』刊行
平成4年度
平成 4年 4月29日 内山金山調査
平成 4年 5月 3日 下部町湯之奥区石造物調査
平成 4年 5月 4日 富士宮市北山石造物調査
平成 4年 6月 1日 富士市三日市場民俗調査
平成 4年 6月13日 内山・茅小屋金山調査
平成 4年 6月18日 富士宮市山宮民俗調査
平成 4年 6月28日 内山・茅小屋金山調査
平成 4年 7月12日 富士宮市北山・天間民俗調査
平成 4年 7月17日 下部町境畑民俗調査
平成 4年 9月10日 『湯之奥金山遺跡の研究』刊行
【保存活用基本計画策定及び金山博物館】
平成 4年 3月 2日 湯之奥金山遺跡保存活用基本構想策定
平成 5年12月10日 第1回湯之奥金山遺跡保存活用基本計画策定委員会
平成 6年 2月23日 第2回委員会
平成 6年 3月 湯之奥金山遺跡保存活用基本計画書策定
平成 6年度〜 8年度 湯之奥金山資料館建設
平成 9年 4月24日 『甲斐黄金村・湯之奥金山資料館』開館
平成10年 2月10日 博物館登録申請書
平成10年 3月31日 山梨県教育委員会教育長告示第1号
平成10年 4月22日 博物館の登録について通知
平成12年 3月23日 博物館登録事項の変更届け
平成12年 4月 1日 『甲斐黄金村・湯之奥金山博物館』へ名称変更
【町指定史跡】
平成 5年 7月19日 湯之奥金山遺跡現地検討会
平成 5年11月25日 湯之奥金山測量班編制
平成 6年 3月 4日 金山遺跡指定同意書
平成 6年11月11日 湯之奥金山遺跡の町文化財指定申請書
平成 6年11月22日 湯之奥金山遺跡の町文化財指定諮問
平成 7年 1月 6日 湯之奥金山遺跡町文化財指定告示
平成 7年 1月 6日 湯之奥金山町指定史跡の通知
【国指定史跡】
平成 7年 4月21日 国指定に向けての係官派遣申請
平成 8年 4月17日 国指定・管理団体指定同意申請
平成 8年 7月24日 国指定、管理団体への指定同意通知
平成 8年 7月31日 文化財指定申請
平成 8年 8月22日 中山金山遺跡の管理に係る覚書締結
平成 9年 9月 2日 国指定史跡甲斐金山遺跡中山金山告示
【文化財管理団体指定申請】
平成18年 9月19日 史跡中山金山の管理団体申請
平成19年 1月17日 管理団体指定及び文化庁告示
【保存管理計画策定委員会】
平成18年 7月25日 保存管理計画策定に伴う委員会規約制定
平成18年 9月25日 管理団体・管理計画策定を文化庁と協議
平成18年10月16日 第1回保存管理計画策定委員会開催
平成18年10月24日 文化庁係官派遣申請
平成18年11月16日 文化庁係官中山金山視察
平成18年12月14日 第2回管理計画策定委員会開催
平成19年 1月26日 第3回管理計画策定委員会開催
【き損届け】
平成17年10月 4日 中山金山崩落箇所現地視察
平成17年12月 4日 中山金山崩落箇所現地視察
平成17年12月28日 史跡名勝天然記念物のき損届け
| [2]中山金山の概要 |
国指定史跡「甲斐金山遺跡」(黒川金山・中山金山)の一つ中山金山は、山梨県身延町湯之奥の毛無山山中標高1400〜1660mの500m四方の区域にある。戦国期から江戸期にかけて操業され、近年内山金山、茅小屋金山とともに湯之奥金山遺跡として総称されてきた。中山金山は湯之奥集落から林道へ入り、毛無山登山道を山頂へ約3km進んだ山中に展開する16ヘクタールに及ぶ遺跡である。そこには、金鉱石の採鉱区域である露天掘り跡77か所、坑道跡16か所、粉成から精錬までの作業・居住区域等としてのテラス124か所が集中してみられる。
毛無山から延びる中山尾根の南側斜面下にある金山沢を挟んでその両側に展開している中山金山は「居住・作業域」テラスと、その北側の南斜面及び尾根部に集中した「採鉱域」とに大きく分けて捉えられる。この「居住・作業域」テラス群では、鉱石を磨り臼や挽き臼によって粉にする「粉成(こなし)」、微紛化された鉱石の粉を比重選鉱し金を採取する「汰り分け(ゆりわけ)」、金だけを抽出する「精錬」という作業が行われていた。また、中山金山での採鉱法は「山金山」の初源的形態とも言える「露天掘り」から始まり、やがて地表面に見られる鉱脈をおって「 ひ押し掘り」が行われている。その「ひ押し掘り」で出来た坑道跡や廃坑後にも「問掘り」をした坑道跡が合わせて16か所認められる。
粉成作業に用いる鉱石粉砕道具の一つ、「湯之奥型」挽き臼は供給孔が中心から外れるタイプの回転臼で、鉱山臼の初期形態と考えられる。この「湯之奥型」は中山・内山・茅小屋金山の特色で、その分布範囲は狭い。
金山沢右岸沿いのテラスで確認されている木組遺構は、沢から水を引いて汰り分け(ゆりわけ)がなされたセリ場(=ネコ場)の跡と見られる。また、精錬工程で金銀を分離する加熱溶融に伴う鉱滓が発見されていることから、小規模ながら金精錬が行われていたことがわかる。精錬用の木炭を現地で製造した場と考えられる炭焼窯も現存する。
錬場と呼ばれるテラス全体は、鉱石を粉成・比重選鉱された後、廃棄された汰り滓(ゆりかす)が堆積し、一部は造成されている。その上に精錬場の一施設とみられる建物跡(柱穴や引き戸の痕跡)が発見されている。精錬場テラスの下方からは挽き臼の未成品が出土し、石材採取、臼の製作・加工の場と考えられる。また同じ範囲から陶磁器なども出土しており、作業の中心地であると同時に山で働く人々が日常的に集住するテラスであることがうかがえる。精錬場の南側の通称「女郎屋敷」と呼ばれる広いテラスでは、金はしや、羽口、焼土など精錬に関わる遺物が出土しており鍛冶作業場と推定されている。
「七人塚」と呼ばれるテラスには、宝筺印塔と板碑型石塔が並び、鉱山経営において有力な地位を占めていた人物に関係がある可能性が強く、またセリ場上部のテラスの石造物は一般鉱夫に関わるものと目される。残された元禄三年(1690)の供養塔には「富士北山村石川権兵衛家」とあり、日蓮宗信者で富士宮方面と関係があることが確認できる。なお、この区域で最上部のテラスとなる通称「大名屋敷」は建物の痕跡も遺物も見られなかった。精錬場テラスの最上段からは、水流がない谷部に連続して階段状に続くが、天目茶碗や祖母懐の茶壺、碁石、青銅製の六器台の皿や小柄などが出土しており、身分の高い居住者がいたことが推定される。
| [3]保存管理の方針 |
中山金山の適正な保護のために、史跡の適切な保存管理の方法、将来の整備活用の考え方、運営及び体制整備の指針等を示すものとする。なお、史跡の立地する山林は恩賜県有財産としての県有林で水源かん養保安林に指定されていることから、その公益性にも配慮しなければならない。よって史跡中山金山の保存管理は、文化財の保護と活用を適切に行うとともにその指定地内の林業経営の円滑化を図るためそれぞれ調和のとれたものである必要がある。
中山金山遺跡は急峻な山中にあって恒常的な管理が困難なところでもあり、自然災害も想定されるところである。また史跡が所在する毛無山は、富士山を眼前に望みハイキングコースとして人気があり、史跡へのアクセスは登山道としても利用されているため、登山者への安全管理も求められるところである。
現在(平成17年度〜18年度)は県の専門職員の派遣により文化財の保護体制をとっているが、中山金山の史跡指定から早10年が過ぎ、その保存と活用が大きな課題である。また合併によって町域が拡大し、もはや専門職員なしでは適切な文化財の保護と活用は不可能な状態となっている。「第一次身延町総合計画前期基本計画」という町の施策を推進し、中山金山の保存整備を進めていくために専門職員の配置が望まれる。
こうしたことから保存管理の基本方針を以下のように定めるものとする。
1 史跡中山金山は、恩賜県有財産として水源かん養保安林に指定されており、その公益性に十分配慮したものとする。
2 中山金山における自然災害の発生時における取扱を定める。
3 山中にある平時における史跡の保存・管理の方法を示す。
4 史跡までのアクセス道の管理の方法を示し、また登山者へも配慮したものとする。
5 適切な公開・活用をはかるための整備計画及びその運営上必要となる組織・体制整備の指針を示す。
※下部町の国指定史跡申請には以下のとおりの方針が出されている。
| 平成8年7月31日付け下教委発第7−11号 |
| 文部大臣 宛 |
| 下部町長 |
| 文化財指定申請書 |
| (略) |
| 7 指定等の対象の将来にわたる保護の計画 |
|---|
|
中山金山遺跡は3箇年にわたる現地調査、民俗資料調査、古文書調査等により、坑道・住居跡・精錬所跡などが確認され、また石臼・陶磁器類なども出土しその全貌が明らかにされたため、史跡「湯之奥金山遺跡」として平成7年1月6日付けで町文化財に指定した。 本町ではこれを受けて、これらの貴重な資料を保存・展示・公開するため湯之奥金山資料館を建設中であり、ここをビジターセンター的に活用するとともに、湯之奥金山遺跡を整備し保存・活用することにより、金と金山に関する研究機能や情報発信機能を有する基地として整備し、学術文化振興・地域活力の活性化を図るための施策を展開する。 特に中山金山遺跡が所在する毛無山は、富士山を眼前に望みハイキングコースとして人気があり、さらにその延長線上には雨ヶ岳、龍ヶ岳、川尻金山、本栖湖なども位置することからこれらと一体化した整備を進める。 当面、林道から史跡までのアクセス、史跡内の整備(説明板・標識類の設置等)、史跡内の安全管理を急ぐことになるが、具体的には、国の指定を受けた後、その指導に基づき整備委員会を組織、整備計画を策定し年次的に整備していく方針である。 |
| 8 指定等の対象の保護についての関係地方公共団体、住民、所有者等の意見の概要 |
|
恩賜県有財産であることから指定にあたっては所有者の同意を得、また、指定後は申請者が指定地域を保護管理し、立木等は所有者が管理することについては協議済みである。 指定後における史跡内の整備(説明板・標識類の設置等)については整備計画を提出し、所有者の同意を得ることについても協議済みであるが、史跡の学術的・歴史的価値の活用を図るため、早期整備が求められている。 また、ここに通じる土地についても恩賜県有財産であるため道路敷(歩道)として使用許可を得たが、現状の歩道は急峻であることから形状変更についても整備計画を提出し、所有者と協議の上実施することが約されている。 |
| (略) |
| [4] 保存管理基準 |
| [5]留意事項 |
| 『第1次身延町総合計画前期基本計画〜地域協働でつくる身延のまちづくり〜』平成19年3月 |
|---|
| 第3章 発展の活力をつくり出す(基盤・産業) |
| 第2節 産業の振興 |
| 5.観光の振興 |
| (2)観光地の整備 |
| [1]観光資源の発掘・整備 |
| ■ 豊かな自然や文化・歴史遺産等の点在する既存の観光資源を活用するとともに,新たな観光資源の発掘・ 整備を行い,個々の観光資源を効果的に結ぶネットワークづくりに努めます。 |
| 第4章 人と文化をはぐくむ(生涯学習・教育・文化) |
| 第3節 地域文化をはぐくむ |
| 2.歴史と文化遺産の継承 |
| [基本方針] |
| 本町固有の貴重な歴史文化遺産の調査と適切な保護・保全、継承に努め、町の誇りとしての 情報発信と有効活用を図ります。 |
| [施策] |
| (1)文化財の保護と活用 |
| [1]文化財調査・保護活動の促進 |
| ■ 歴史文化遺産の調査研究、指定文化財の保護・保全対策、文化財指定と公開を進めると ともに、地域住民による保護活動を促進します。 |
| [2]文化財の活用 |
| ■ 文化財等の紹介冊子やマップの作成、分かりやすい誘導案内標識の設置を図り、フィールド ミュージアム機能整備の一環となる身延道ウォーキングコースづくりを進めます。 |
| [3]専門的人材の確保 |
| ■ 文化財保護等の専門的人材の確保や文化財審議委員会の活動の促進を図ります。 |
【森林法】
(保安林における制限)
第34条 保安林においては、政令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければ、立木を伐採してはならない。
2 保安林においては、都道府県知事の許可を受けなければ、立竹を伐採し、立木を損傷し、家畜を放牧し、下草、落葉若しくは落枝を採取し、又は土石若しくは樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為をしてはならない。
※参考※
(伐採の方法は指定施業要件に適合するもので、県有林管理計画により史跡地内の皆伐面積は10ha以下となる。)
(土地の形質の変更は、保安林指定目的の達成に支障を及ぼさないこととし、遊歩道であれば幅員1m未満、工作物などの設置は500平方メートル以下で切土・盛土は概ね1.5m未満となる。)
(保安林における植栽の義務)
第34条の4 森林所有者等が保安林の立木を伐採した場合は、当該保安林に係る森林所有者は、当該保安林に係る指定施業要件として定められている植栽の方法、期間及び樹種に関する定めに従い、当該伐採跡地について植栽をしなければならない。
※参考※
(指定施業要件に従って皆伐した場合は2年以内に植栽をしなければならない。)
(監督処分)
第38条 都道府県知事は、第34条[保安林における制限]第1項の規定に違反した者若しくは同項の許可に附した同条第6項の条件に違反して立木を伐採した者又は偽りその他不正な手段により同条[保安林における制限]第1項の許可を受けて立木を伐採した者に対し、伐採の中止を命じ、又は当該伐採跡地につき、期間、方法及び樹種を定めて造林に必要な行為を命ずることができる。
【県有林管理計画】
(風致保存林)
自然公園の特別地域、自然環境保全地区、その他風致景観上において保存を必要とする地域。木材生産のための森林施業は原則として見合わせる。ただし、風致景観や自然環境の維持増進を図る必要がある箇所においては、択伐又は漸伐作業等の保全施業を実施する。
(水源整備林)
制限林地で、水源地域における荒廃森林の総合的な水源地域整備事業等の治山事業で森林整備を実施した区域。水源保全を図るため原則として択伐施業とする。
| [6]参考資料 |
| 国指定史跡への申請にあたり県と下部町(平成16年9月13日より身延町)で以下のように覚書を交わしている。 |
| 覚書 |
| 鰍沢林務事務所長中島 寿(以下「甲」という。)と下部町長土橋精一(以下「乙」という。)は、西八代郡下部町湯ノ奥字中山430番に所在する中山金山遺跡(県有林地165林班に1小班、166林班に1、に2、に3小班)を乙が国指定史跡として指定を受けるにあたり、次のとおり覚書を交換する。 |
| 1 甲は、乙を管理団体として指定することに同意し、乙は、遺構及び遺構周辺の管理等を行い、その費用を負担するものとする。 |
| 2 甲が森林施業を行うにあたり、文化財の現状を変更し、又はその保存に影響がある場合には、甲、乙協議のうえ処理するものとする。 |
| 3 この覚書に定めのない事項で問題が生じた場合は、甲、乙協議のうえ処理するものとする。 この覚書の成立を証するため、本書2通を作成し、甲、乙記名押印のうえ、各自その1通を保有するものとする。 |
| 平成8年8月22日 |
| 甲 南巨摩郡鰍沢町771−2 |
| 鰍沢林務事務所長 中島 寿 印 |
| 乙 西八代郡下部町常葉1025 |
| 下部町長 土橋精一 印 |
| アクセス道(登山道)の設置については以下のように町が県へ申請の上、許可されている。 |
| ―――――――――― |
| 身教文発第12−3号 |
| 平成16年12月8日 |
| 山梨県知事 宛 |
| 申請者 身延町長 |
| 恩賜県有財産土地使用許可申請書 |
| (中略) |
| 所在地 南巨摩郡身延町湯之奥字中山430番、483番 |
| 面 積 3,162平方メートル |
| 使用目的 道路敷(登山道) |
| 使用期間 平成17年4月1日から平成22年3月31日まで |
| ―――――――――― |
| 山梨県指令峡南林第3591号 |
| 身延町 |
| 平成16年12月8日付け身教文発第12−3号で申請のあった恩賜県有財産の使用については、次の条件を付して許可する。 |
| 平成17年3月17日 |
| 山梨県知事 印 |
| (許可する恩賜県有財産の所在地等) |
| 第1条 使用を許可する恩賜県有財産は、次のとおりとする。 |
| (1) 所在地及び地番 |
| 南巨摩郡身延町大字湯之奥字中山430・483番 |
| 恩賜県有財産内 第166林班 ろ1小班外 |
| (2) 地目及び地積 |
| イ 地目 恩賜県有財産模範林 |
| ロ 地積 3,162平方メートル |
| (使用目的) |
| 第2条 使用者は、許可された土地を道路敷(登山道)に供するものとし、この目的以外に使用し、展貸し、又は使用権を他に譲渡してはならない。 |
| (使用期間) |
| 第3条 使用期間は、平成17年4月1日から平成22年3月31日とする。 |
| (使用料) |
| 第4条 使用料は、無料とする。 |
| (使用財産の維持保全) |
| 第5条 使用者は、使用財産を善良な管理者の注意を持って維持保全しなければならない。 |
| (建物、工作物などの設置) |
| 第6条 使用者は、使用土地において、建物又は建物以外の工作物等を新築(設)、改築(設)、増築(設)又は大修繕をしようとうするときは、あらかじめ知事の認定を受けなければならない。 |
| (許可の取消し) |
| 第7条 次の各号の一に該当するときは、この使用の許可を取消す。 |
| (1)県若しくは他の地方公共団体において、公用、公共用、又は県の企業若しくは公益事業の用に供するため必要を生じたとき。 |
| (2)この許可の条件に違反したとき。 |
| 2 前項の許可の取消しにより、使用者が損害を被ることがあっても、県はその賠償の責任を負わない。 |
| (返還) |
| 第8条 使用者は、使用期間が満了した場合は、使用財産を直ちに原形に復して返還しなければならない。前条第1項の規定により許可の取消しを受けて返還する場合も同様とする。 |
| (届出義務) |
| 第9条 使用者は、次の各号の一に該当するときは、直ちに届け出なければならない。 |
| (1)天災その他の事故により使用物件に異常を生じたとき。 |
| (2)相続(会社の合併)により使用物件に異常を生じたとき。 |
| (3)使用者の住所、氏名又は名称に変更があったとき。 |
| (法令の遵守) |
| 第10条 使用者は、関係法令等を遵守すること。 |
| (境界標の保全) |
| 第11条 使用者は、恩賜県有財産の境界標を移動、破損又は埋没させることのないように注意しなければならない。万一移動などの必要が生じた場合は、直ちに申し出るものとする。 |
| (その他) |
| 第12条 前各条のほか、使用の条件その他必要な事項は、山梨県公有財産事務取扱規則、山梨県財務規則、山梨県恩賜県有財産管理条例及び同条例施行規則定めるところによる。 |
| アクセス道(登山道)の管理については以下のように町が県へ申請の上、許可されている。 |
| ―――――――――― |
| 保安林(保安施設地区)内作業許可申請書 |
| 身教生発第 3− 5号 |
| 平成19年 3月16日 |
| 山梨県知事 宛 |
| 申請者 身延町長 |
| 次の森林(土地)において、次のように立木竹を伐採したいので許可されたく、森林法第34条第2項の規定によりその許可を申請します。 |
| 森林の所在地 南巨摩郡身延町大字湯之奥字中山430番地外 |
| 保安林(保安施設地区)の指定目的 水源かん養保安林 |
| 行為の方法 登山道として使用 |
| 期間 始期 平成19年4月1日 終期 平成21年3月31日 |
| 行為の面積 3,162平方メートル |
| ―――――――――― |
| 山梨県指令峡南林環第4025号 |
| 身 延 町 |
| 平成19年3月16日付け身教生発第3−5号で申請のあった保安林内で作業することについては、森林法第34条第5項の規定により次の条件を付けて許可する。 |
| 平成19年3月27日 |
| 山梨県知事 印 |
| 1、 許可する保安林の種類及び所在地 |
| (1)種 類 水源のかん養 |
| (2)所在地 南巨摩郡身延町大字湯之奥字中山430番、字中山483番 |
| (恩賜県有財産内峡南事業区第166林班 |
| い3、い4、ろ1、ろ3、ろ5、ろ6、ろ8、ろ12、ろ13小班) |
| 2、 許可する作業面積及び種目 3162平方メートル |
| (1)面 積 0.3162ha(登山道の整備) |
| (2)種 目 土地の形質の変更 |
| 3、 許可の期間 |
| 平成19年4月1日から平成21年3月31日まで |
| 4、 届出義務 |
| (1)作業が完了したときは、遅滞なく届け出ること。 |
| (2)作業に伴い立木の伐採を行う場合は、森林法施行規則第22条の8第2項の規定に基づき、伐採 しようとする日の2週間前までに届け出ること。 |
| 5、 保安機能の維持保全等 |
| (1)作業に際しては、保安林の保安機能の維持保全に努めること。万一、土砂が流出し、崩壊し、 若しくは堆積することにより付近の農地、森林その他の土地若しくは道路等に被害を与えるおそ れがある場合は、当該被害を防除するための施設の設置等必要な措置を講ずること。 |
| (2)作業許可期間の満了時には、保安林の指定施業要件に従い確実に森林に復旧すること。 |
| (3)施設等を設置した場合は、申請者が適切な保守管理を行うものとし、有責事由により災害が発生した際には、 災害復旧の義務を負うものとする。 |
| 6、 その他 |
| (1)別記許可証の様式により現地に標識を設置すること。 |
| (2)許可の申請内容及び許可の条件に違反して行為が行われた場合、知事は申請者に対してその行為の中止を 命じ、又は期間を定めて復旧に必要な行為をすべき旨を命令することがある。 |
| (3)峡南林務環境事務所担当職員により現地指示等が行われた場合は、これを遵守すること |
これを受けて、町では年2回程度の登山道の整備(草刈り、補修等)を実施している。
| (名称及び事務局) |
| 第1条 本会は、史跡甲斐金山遺跡のうち中山金山遺跡保存管理計画策定委員会(以下「委員会」という)と称し、事務局を身延町教育委員会に置く。 |
| (目的) |
| 第2条 委員会は、国指定史跡である中山金山遺跡の現状を十分に把握し、歴史的価値を認識し、その適切な保存管理を図ることを目的とする。 |
| (事業) |
| 第3条 委員会は、第2条の目的を達成するため、次の各種事業を行う。 |
| (1)保存管理の基本指標に関すること。 |
| (2)保存管理の基本構想に関すること。 |
| (3)その他、委員会の目標達成のための事業 |
| (組織) |
| 第4条 委員会は、次の各号に掲げるものをもって委員とし、組織する。 |
| (1)学識経験者 |
| (2)文化財関係行政機関の代表者 |
| (3)管理団体代表者 |
| (4)地元関係団体代表者 |
| (委員長及び副委員長) |
| 第5条 委員会に委員長及び副委員長1名を置く。 |
| 2 委員長は身延町教育委員会教育長をもってあて、副委員長は身延町文化財主管課長をもってあてる。 |
| 3 委員長が欠けたとき又は事故のあるときは、副委員長がその職務を代行する。 |
| (任期) |
| 第6条 委員の任期は2年とする。ただし、保存管理計画の策定が終了したときは解任されるものとする。 |
| (会議) |
| 第7条 委員会は委員長が招集し、会議の議長は委員長があたる。 |
| (意見の聴取等) |
| 第8条 委員長は、必要があるときは、委員以外の者を会議に出席させ、説明又は意見を聴くことが出来る。 |
| (事務局) |
| 第9条 委員会に事務局を置き、委員長が身延町教育委員会の職員の中から任命する。 |
| (その他) |
| 第10条 この規約に定めるものの他、委員会に関して必要な事項は委員長が委員会に諮って定める。 |
| (附 則) |
| この規約は平成18年7月25日から施行する。 |
| 保 存 管 理 計 画 策 定 委 員 会 名 簿 | |||
|---|---|---|---|
| 委員長 | 笠井義仁 | 身延町教育長(平成18年12月11日〜) | |
| 委員長 | 赤池一博 | 身延町教育長職務代理者 学校教育課長(〜平成18年12月10日) | |
| 副委員長 | 佐野治仁 | 町生涯学習課長 | |
| 委員 | 十菱駿武 | 山梨学院大学教授 | |
| 委員 | 笹本正治 | 信州大学教授 | |
| 委員 | 萩原三雄 | 山梨帝京文化財研究所所長 | |
| 委員 | 畑 大介 | 山梨帝京文化財研究所 | |
| 委員 | 末木 健 | 山梨県埋蔵文化財センター所長 | |
| 委員 | 山下孝司 | 韮崎市教育委員会 | |
| 助言 | 伊藤正義 | 文化庁主任文化財調査官 | |
| 助言 | 佐藤正知 | 文化庁文化財調査官 | |
| 助言 | 石川茂男 | 町文化財保護審議会会長 | |
| 助言 | 石部典生 | 地元町議会議員・町文化財保護審議会委員 | |
| 助言 | 谷口一夫 | 甲斐黄金村・湯之奥金山博物館館長 | |
| 指導 | 小野正文 | 県学術文化財課・文化財指導監 | |
| 指導 | 野代幸和 | 県学術文化財課・文化財主事 | |
| 指導 | 峡南林務環境事務所 | 県森林環境部 | |
| 指導 | 望月治雄 | 町観光課長 | |
| 事務局 | 穂坂圭吾 | 町生涯学習課町生涯学習担当副主幹 | |
| 事務局 | 今福理恵 | 町生涯学習課町生涯学習担当文化財主事 | |
| 事務局 | 小松美鈴 | 町生涯学習課金山博物館担当学芸員 | |