○身延町営住宅及び身延町有住宅無断退去者等に係る事務処理要綱
(平成24年10月29日訓令第8号)
(趣旨)
第1条　この訓令は、町営住宅及び町有住宅(以下「住宅」という。)の適正な管理を図るため、住宅の無断退去者及び長期不在者(以下「無断退去者等」という。)に係る事務処理について、身延町営住宅条例(平成16年身延町条例第179号。以下「町営住宅条例」という。)、身延町有住宅管理条例(平成21年身延町条例第3号。以下「町有住宅条例」という。)及び身延町営住宅条例施行規則(平成16年身延町規則第121号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(用語の定義)
第2条　この訓令において、無断退去者とは、町営住宅条例第41条第1項及び町有住宅条例第12条の規定による届出をしないで住宅を退去した者をいい、長期不在者とは、町営住宅条例第25条の規定による届出をしないで長期にわたり住宅を使用しない状況にある者をいう。
(無断退去の発見及び調査)
第3条　町長は、住宅の外観、近隣入居者の通報等から無断退去者等の把握に努め、長期にわたり住宅を使用しない疑いがあると認められるときは、直ちに次に掲げる調査を実施するものとする。
(1)　電気、ガス、水道及び電話の使用状況
(2)　住民票又は戸籍の附票による所在状況
(3)　連帯保証人、親族等への照会
(4)　隣人等からの聞き取り情報
(5)　その他必要と認める事項
2　町長は、前項各号に規定する調査を終えたときは、住宅無断退去者等調査票(様式第1号)を作成するものとする。
3　町長は、調査の結果、住宅を使用していないと認められる場合で入居者の居住が不明な場合は、当該住宅の玄関ドア等に立入検査予告通知書(様式第2号)を掲示するものとする。
(居所判明時の措置)
第4条　町長は、前条第3項の立入検査予告通知書を掲示してから、1箇月以内に連絡のあった者及び居所が判明した者については、次に掲げるところにより適切な指導を行うものとする。
(1)　引き続き居住する意思の確認を行い、居住意思がある場合は、住宅の適正な使用等について指導し、入居を継続させること。
(2)　居住する意思がない場合には、返還手続を取らせるものとし、家賃の滞納がある場合は、身延町営住宅家賃滞納整理事務処理要綱(平成20年身延町訓令第3号。以下「滞納整理要綱」という。)に基づき、納入指導を行うこと。
(住宅の立入検査)
第5条　町長は、第3条第3項の立入検査予告通知書を掲示してから、1箇月を経過しても入居者からの連絡がない場合には、当該入居者を無断退去者等と推定し、連帯保証人若しくは親族又は近隣入居者等の第三者を立ち会わせ、住宅の使用状況等について、速やかに立入検査を実施するものとする。
2　立入検査を実施する職員は、規則第25条に規定する身分証明書を携帯し、必要により関係人に提示するものとする。
3　町長は、立入検査を行ったときは、立入検査日時、立会人氏名、住宅の使用状況(残留物の有無及び数量)等を記録し、写真撮影の上、立入検査調書(様式第3号)を作成するとともに、立入検査の立会者より立入検査立会証(様式第4号)を徴するものとする。
4　町長は、立入検査終了後住宅の鍵を取り替える等の措置により、住宅を封鎖するとともに、住宅封鎖通知書(様式第5号)を玄関ドア等に掲示し、その状況の写真を撮影し、及び保存するものとする。
(明渡し請求及び使用許可の取消し)
第6条　町長は、前条の立入検査を終えたときは、「意思表示の公示送達手続」(別紙)により、町営住宅条例第42条に基づく明渡し請求及び第49条の規定に基づく使用許可の取消し（以下「明渡し請求等」という。）を行うものとする。
(無断退去者等の認定及び家賃調定の停止)
第7条　町長は、前条の規定による明渡し請求等が公示送達の方法により相手方に到達し、使用許可の取消しの効果が生じたときは、相手方を当該住宅からの無断退去者等と認定する。
2　町長は、前項の規定による認定をしたときは、相手方の退去日を確定し、家賃の調定を停止する。この場合において、家賃に滞納があるときは、敷金を充当する。
(残留物の処理)
第8条　町長は、第5条の立入検査の結果、住宅に残留物があったときは、次に掲げるところにより適切に処理するものとする。
(1)　連帯保証人又は親族が明らかな場合は、当該残留物を引取らせ、残留物預り書(様式第6号)を徴するものとし、引取りが困難な場合は、残留物処分承諾書(様式第7号)を提出させ、町において処理すること。
(2)　換価価値がないと認められる残留物が住宅にあり、連帯保証人若しくは親族が不明の場合又は所在が明らかであっても残留物を引取らず、残留物処分承諾書の提出がない場合で将来にわたり残留物の引取りの見込みがないと推量される場合は、町長は次のとおり処理をすること。
ア　残留物は、原則として6箇月間町で保管し、保管期間満了後に廃棄処分をすること。ただし、残留物が廃棄処分に相当と認められる場合は、この限りでない。
イ　法令により所持することが禁じられている物又は官公庁の許可がなければ所持できないものは、別途処分すること。
2　町長は、換価価値があると認められる残留物が住宅にある場合は、次に掲げるところにより処理するものとする。
(1)　家賃の滞納がある場合は、住宅の明渡し及び滞納家賃の支払請求訴訟の手続により使用許可の取消しを行い、残留物の処理については、強制執行の手続により処理すること。
(2)　家賃の滞納がない場合は、住宅の明渡し請求訴訟の手続により使用許可の取消しを行い、残留物の処理については強制執行の手続により処理するものとする。
(使用許可の取消し後に居所が判明したときの措置)
第9条　町長は、使用許可の取消し後に居所が判明した者については、居住する意思があっても継続入居は認めないものとし、家賃の滞納がある場合には、滞納整理要綱に基づき、納入指導を行い、残留物がある場合には撤去させ、又は残留物処分承諾書を提出させるものとする。
(退去手続の代行)
第10条　町長は、第5条の立入検査の結果、住宅に残留物がないと判明したとき(残留物が廃棄処分するに相当と認められる場合も同様とする。)は、連帯保証人又は親族に住宅の退去手続を代行させることができる。
2　連帯保証人又は親族に住宅の退去手続を代行した場合においては、第6条及び第7条の規定は適用しないものとする。
附　則
この訓令は、公布の日から施行する。