三、降水量

 身延町の月別の降水量の平均をみると、最低が1月の71.0ミリで、それから9月の350.7ミリまで漸昇しているが、その間6月が梅雨期に当るので山を形成している。9月以降は急激に減少してゆき、特に11月12月の雨量は少ない。
 月間200ミリを越えるのは、6、7、8、9、10月の5ヵ月で、この間が身延町の雨季であり、太平洋からの直接気流が山地によって上昇し多量の雨をもたらすのである。
 次に、1961〜1965年までの5年間の降水量の階級別日数を、甲府と比較してみると、表7になる。本町では特に4、5、6、7、9月が降水日数が多く、中でも5、6月は月の3分の2が雨の降る日を示している。甲府と比較して約30日多く、30ミリ以上の日数は甲府の約3倍になっている。

  表7  降水量の階級別日数   身延—甲府の比較(1961〜1965)
      月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
全年


1mm以上
5.6
4.6
10.2
9.8
11.6
13
12.2
8
8.8
8.6
6.6
5.4
104.4
10mm以上
2.6
1.2
3.4
4.6
6.4
7
3
3.2
3.8
3.6
2.6
1.8
43.2
30mm以上
0.4
0
0.4
2
2.6
3.6
1
1.8
2.2
1.4
0.8
0.6
16.8


1mm以上
4.4
4.0
8.4
8.8
11.0
14.2
11.0
7.0
8.8
8.2
6.8
5.2
97.8
10mm以上
0.8
0.6
2.0
3.0
4.2
6.6
2.2
2.0
3.0
3.6
1.3
1.4
31.0
30mm以上
0.2
0
0
0.4
0.6
1.4
0
0.4
1.6
0.4
0.4
0
5.4

 次に、1940〜1965年までの、25年間の月別日最大降水量をあげると表8の通りである。

  表8  月別日最大降水量   身延(1940〜1965)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
最多
mm
90.7
93
87
89.4
172
213
215
300
233
352
104.4
67
352
1950
1958
1956
1942
1965
1961
1944
1959
1958
1945
1941
1959
1945
30
2
19
20
26
27
28
13
17
4
27
2
10/4

四、積雪、降霜、結氷

 表9をみると、平年初雪は1月4日、終雪は3月6日になっているが、昭和41年は、初雪が12月28日で、12月中に積雪をみているが、このようなことは極めて少ない。

  表9  霜および雪の季節   (昭和41年)
地 名
霜 
初 日
終 日
初 日
終 日
本年
平年
本年
平年
本年
平年
本年
平年
甲 府
11/4
11/5
3/31
4/23
12/6
12/27
3/8
3/7
小淵沢
10/10
10/24
5/18
5/6
12/6
11/30
3/8
6/3
山 中
10/1
10/12
5/20
5/7
12/6
11/21
4/1
6/6
大 月
11/4
11/3
4/2
4/12
12/28
12/16
3/29
2/26
韮 崎
11/4
11/2
3/31
4/18
12/6
12/25
3/8
3/18
鰍 沢
11/11
11/15
3/31
4/10
12/28
12/29
3/8
3/5
身 延
11/11
11/12
3/31
4/11
12/28
1/4
3/20
3/6
南 部
11/11
11/10
3/31
4/15
12/28
1/11
3/6
2/24
   (年平値の統計は昭和26年〜昭和35年)

 また、終雪も3月20日で、時には桜の蕾(つぼみ)に雪の降りかかることもごくまれにはある。この初終間日数は平年61日である。また県下各地をみると南部で45日、鰍沢で67日、大月で73日、韮崎で84日、甲府で71日、小淵沢で125日、山中で137日となっている。1月以降に初雪が降る地域は、おおむね身延以南であり、3月以前に終雪を見るのは南部町以南である。
 次に、降霜は11月中旬からみられ、4月10日ごろ終わる。また、結氷は、11月下旬からみられ3月中旬ごろ終わる。