一、身延町区長会のあゆみ

(区長会記録より)
昭和三十八年四月二十五日
 町長招集の区長会議の席上、自主的区長会を結成して、住民の要望を町に反映させるとともに、区運営の研修向上をはかることを角打区長中村英文より提案、満場一致これを決定、世話人八人を選出し企画を委任す。
七月八日
 大河内公民館にて区長会世話人会を開催、設立総会期日・事業計画・予算・規約案を決定す。
七月二十二日
 区長会設立総会を大河内公民館に開催、会則、予算、事業計画案を一部修正可決、役員を選出す。
会長 中村英文 (角打区長)
副会長 稲葉泰次郎 (下山本町区長)
副会長 海福義雄 (上町区長)
副会長 長畑弌 (光子沢区長)
事務局長 深沢徹 (大野区長)
理事 佐野民治 (下山大工町区長)
  中村忠七 (梅平二区区長)
  鴨狩忠 (船原区長)
  佐野安太郎 (塩ノ沢区長)
 町長出席祝辞を述べる。
十月八日
 町長に要望を行なう。
昭和三十九年一月二十五日
 総会開催
ア 三十九年度町予算に対する要望事項をまとめ、町長、議長、議員に提出(区長会より一九項目、各区より一二項目)
イ 区の運営についてのアンケート要綱を承認
                   以下略
 区長会の経費は各区分担金(戸数割一戸五円)及び寄付金雑収入をもって賄う。
 身延町区長会の発足は以上のようであるが発足以来年々町政に対する要望なども行ない活発に活動している。
 歴代役員名
  (昭和38年度は前掲)
昭和39年度
会長 中村英文 (角打区長)
副会長 稲葉泰次郎 (下山本町区長)
副会長 田中喜内 (清住町区長)
副会長 小山久 (光子沢区長)
事務局長 佐野淳司 (梅平二区長)
昭和40年度
会長 望月稠春 (下山山額区長)
副会長 藤田得夫 (波木井二区長)
副会長 千頭和静 (相又上区長)
副会長 伊藤一夫 (角打区長)
事務局長 広島慶明 (下山新町区長)
昭和41年度
会長 望月稠春 (下山山額区長)
副会長 松田丹二 (橘町区長)
副会長 遠藤辰雄 (横根区長)
副会長 望月正一 (和田区長)
事務局長 広島慶明 (下山新町区長)
昭和42年度
会長 柳沢太郎 (大野区長)
副会長 井上一治 (下山山額区長)
副会長 米沢節三 (上八木沢区長)
副会長 佐野巌 (清子区長)
事務局長 鮎川栄一 (角打区長)
昭和43年度
会長 名取貞雄 (上大島区長)
副会長 井上一治 (下山山額区長)
副会長 若尾利一 (梅平二区長)
副会長 伊藤友一 (船原区長)
事務局長 鮎川栄一 (角打区長)
昭和44年度
会長 小林正雄 (門野区長)
副会長 井上一治 (下山山額区長)
副会長 斎藤一郎 (仲町区長)
副会長 高野弥夫 (角打区長)
事務局長 佐野雅美 (船原区長)
 町当局への要望事項     身延町区長会
  一月二十五日、身延町区長総会を開催、各区長より町当局、特に昭和三十九年度町予算の編成に対して熱心な要望が述べられ慎重審議の上、左の諸点について是非とも実現をはかっていただきたくここにお願いする次第です。住民の切なる要望としてよろしく御配慮を懇請いたします。
  昭和三十九年一月二十五日
 身延町長  佐野為雄殿
 町議会議長 柿島武文殿
       各議員殿

 一、区長会としての要望
一、作物の被害を実情に即して所得の算定に認めてもらいたい。
二、区道、農道についても実情に即して公共の使用による破損は町費を以て補修されたい。
三、町道人夫を各地区一名増員し、道は町費より維持補修されたい。
四、町道に使用した農地の未登記が多いので早急に処理されたい。
五、新しい車輛制限令の施行に伴い道路改修増幅、待避所設置を促進してほしい。
六、分間図を現況に即したものにつくり直してほしい。
七、固定資産税の税率を標準率に引下げてもらいたい。
八、ティラーに対する課税(県税)を廃止するよう努力してほしい。
九、農機具購入に対する町補助金を復活してもらいたい。
十、災害復旧工事の地元負担金を五%程度に引下げてもらいたい。
十一、 葡萄をはじめ梅、桃、柿その他の果樹、換金作物への転換に資金を投入し、技術指導を望む。
十二、 火葬場に霊柩車を常備してほしい(現在身延門内にあるものを町に移管されたい)
十三、し尿処理場、塵芥焼却場の設置を促進されたい。
十四、消防ポンプ及器材は町費で購入し地元負担をなくしてほしい。
十五、区長手当(固定給部分)の大幅引上げと代理、組長への手当支給。
十六、部落公民館への助成と育成措置をはかってほしい。
十七、各地区毎の町政こん談会を公約通り開催されたい。
十八、議会独自の広報を出してほしい。
十九、大選挙区制の実施。

 二、各区よりの要望
一、分校から本校へ移った学童の通学費は打切らず、スクールバスでも実現するまで支給されたい。(小原島、横根)
二、裏山道(下山〜身延山)の改修、バス開通促進(下山、清住、身延)
三、大野〜清子〜光子沢道路の改修とバス乗入れの促進(清子、光子沢、大野)
四、下山〜飯富間の直線道路と架橋の促進(下山)
五、未改修の道路、林道の改修(下山)
六、下山中の下水を完備し、校庭の水びたしを解決してもらいたい(下山)
七、大城バス道路の改修(大城)
八、身延昭和通りから河原へ降りる鉄梯子(一本四千円、十ヵ所)を町費で二分の一位負担して設置してほしい。(身延)
九、坂本〜くるみ沢間(一部町道)は通学路にも当たるので改修してほしい(相又)
十、衛生モデル部落への助成と指導(相又)
十一、中学統合が実現しても下山中はそのまま残してほしい。(下山各区)
以上

 身延町区長会々則
第一条(名称)本会は身延町区長会と称し事務所を会長宅におく。
第二条(組織)本会は毎年度の区長を以て組織する。
但し区長に事故がある場合は区長代理が之を代行できるものとする。
第三条(目的)本会は区長相互の連絡協力と研修を深め、区の運営を改善向上して町政に貢献するとともに、住民の意志を町政に反映せしめ郷土の円満なる発展を期することを以て目的とする。
第四条 (性格)本会は町当局と住民を結ぶ公共的な組織であって、政治的中立性と自主性を堅持し、特定の勢力又は団体に偏することなく、すべての住民の世論にもとづいて公正に運営されなければならない。
第五条 (事業)本会はその目的達成のため次の事業を行なう。
1、 区長相互の親睦と研修、連絡提携
2、 区長及び区役員の向上と、区の運営改善のための研究、情報、資料の提供、交換
3、 町行政への協力と住民への奉仕
4、 町と区の連絡の改善及び各区共通の問題についての町当局・議会への意見具申。
5、 防犯隣組の育成強化。
6、 その他会の目的に添う事業
第六条(機関)本会に左の機関をおく。
1、 通常総会 年二回、年度初及び年度末に開催する。
2、 臨時総会 必要に応じて開催できる。
3、 理事会 必要に応じて開催できる。
第七条(通常総会)通常総会は会長が招集する。
第八条(臨時総会)臨時総会は会長が招集する。但し理事会の決議、又は会員の三分の一以上の要請があった場合は、会長は速かに臨時総会を招集しなければならない。
第九条(理事会)理事会は理事及正副会長、事務局長により構成し、会長が之を招集する。
第十条(会議の成立)総会、臨時総会、理事会は構成員の二分の一以上の出席を以て成立し、過半数を以て決する。
第十一条(役員)本会に左の役員をおく。
会長  一名
副会長  三名
事務局長  一名(会計兼務)
理事  四名
第十二条(選出)役員は年度初めの通常総会において選出する。
第十三条(任期)役員の任期は一年とする。但し次年度役員選出までは在職とするものとする。
第十四条(経費)本会の経費は各区よりの分担金及び寄付金によりまかなうものとする。
第十五条(会計年度)本会の会計年度は毎年四月一日にはじまり翌年三月三十一日に終る。
第十六条(委任)会則に規定のない事項は理事会又は総会においてその都度決定する。
第十七条(改正)本会則は総会において三分の二以上の賛成により改正できる。
  (附則)  本会は昭和三十八年七月二日より施行する。
身延町区長設置条例
   身延町条例第16号