第十六節 金融機関

 本町においては、大正2年(1917)2月18日現在の梅屋売店(遠藤幸雄)の奥に「小林銀行身延出張店」が資本金24万円で金融業として、開業したのがはじめである。そして大正6年(1917)頃現在の山梨中央銀行身延支店の位置に移転した。その後、大正10年(1921)頃「栄銀行身延出張店」が、片隅(くま)の浪花屋数珠店(深沢為吉)附近に開設された。しかし、同行は、昭和16年(1941)2月3日の火災で焼失した。両行とも、昭和5年(1930)12月の銀行恐慌のため一時閉店して、いくたの悲話を残している。
1、山梨中央銀行身延支店−昭和14年(1939)9月18日有信銀行が、小林銀行を買収し、支店を設けたが、昭和16年(1941)12月1日、第十銀行と有信銀行は、合併して、山梨中央銀行身延支店となり、現在に及んでいる。
2、峡南信用組合身延支店−昭和36年角打に設立され、昭和41年2月店舗を新築し現在に至っている。
3、中部相互銀行富士宮支店身延出張所−昭和29年3月、梅平の小学校入口右側に、借家住いで開設され、同33年角打へ移転開業したが、昭和43年12月浜松出張所を開業するため、富士宮支店へ引き上げた。
4、身延町農業協同組合−町内の四農協が、昭和41年2月合併して以来、金融関係事業も好調に伸びを示している。
5、質屋 町が運営してきた公益質屋は、昭和42年廃止されており、民間の質屋も2軒あって、今は1軒営業しているが利用者は極めて少ないようである。
6、町内各郵便局 預貯金、簡易保険、年金業務を行なっている。
 表5に主な金融機関の預、貸出額を掲げる。
            (詳細は第六編第三章を参照)

 表5                     (昭和43年12月現在)
名   称
代表者名
預金高(円)
貸出高(円)
山梨中央銀行身延支店 山本太三男
1,300,000,000
800,000,000
峡南信用組合身延支店 田中浩一
450,620,000
362,944,000