1、おのづからよこしまにふる雨(は)あらじ 風こそ夜半(やは)の窓(まど)をうつらめ 2、杖は甲斐路(かいじ)の旅ごろも 三度の諌(いさ)め遂(つい)に聴(き)かれず 3、五月雨(さみだれ)けぶる甲斐(かい)ケ根(ね)の 旅路(たびじ)はるばる身延え入らる 4、南部六郎実長公(さねながこう) 御出迎(おんでむかえ)の姿ぞうれしき 5、波木井(はきい)の殿(との)は13里 四方の山々御寄進(ごきしん)せらるる 6、外護(げご)の誓(ちか)いは実長(さねなが)が はぐくみまつる心ぞ尊(とう)とし 7、開会(かいえ)の関(せき)や対面(たいめん)の こけむす石にむかししのばる 8、三間四面(さんげんしめん)の御草庵(ごそうあん) ひねも夜もすがら読誦経典(どくじゅきょうてん) 9、常盤(ときわ)の森や身延山 声ほがらかに鳴(な)くやうぐいす 10、無明深重(むみょうじんじゅう)雲晴れて 三諦即一月(さんたいそくいちつき)ぞ輝やく
一つには 日(ひ)の本(もと)の安房(あわ)の長狭(ながさ)の小湊に 誕生なされし高祖(こうそ)日蓮 南無妙法蓮華経 (以下同じ) 二つには 両親(ふたおや)のみ許(ゆる)しを得て清澄(きよずみ)に 得度(とくど)なされしつとめ励(はげ)むも 三つには み定(さだ)めぬ諸経(しょきょう)の中の法華経は 諸仏世尊(しょぶつせんそん)の御本懐(ごほんかい)ぞと 四つには 春夏秋冬何時(よつのときいつ)か心も休まれず 天変地夭飢饉疫(てんぺんちようききんえき)れい 五つには 種(いろいろ)としらべなされし安国論(あんこくろん) 捧(ささ)げて天下諌(いさ)められたり 六つには 無法にも調(しら)べはあらで思いきや 伊豆の伊東に島流(しまなが)しとは 七つには 何程(なこほど)の大難来(く)るもいとわねや 死身弘法(ししんぐほう)は身の願(ねがい)とて 八つには 八幡(やはた)なる神の御前(みまへ)の諫暁(かんぎょう)も 大義名分世(たいぎめいぶんよ)に尋(ただ)すため 九つには 小松原竜(こまつばらたつ)の口(くち)佐渡と大難(だいなん)は 四(し)ケ度(ど)小難数(しょうなんかず)を知られず 十には とく開く御法(みのり)の花や池上(いけがみ)に 尊く響(ひび)く入相(いりあい)の鐘(かね)
1、あさなぎの伊豆は宇佐美(うさみ)の浜千鳥 産声(うぶごえ)高くうまれ給(たま)える 南無妙法蓮華経 (以下同じ) 2、夢の告(つげ)かしこみまつる師の御房(ごぼう) 三島の山の旅のウグイス 3、みほとけのきょうのよき日にみどりなす 髪(かみ)そりおとして得度(とくど)なさるる 4、水面(すいめん)の功徳(くどく)やふかし日蓮の みすがたうつるは法(のり)のきづなぞ 5、霊山(りょうぜん)のちぎりめでたく身延山
第11世(せ)にぞおつきなさるる 6、七堂(しちどう)の伽藍(がらん)の建立(こんりう)40年 日に夜をつがれて御苦労遊(あそ)ばす 7、眼に見えぬ祖師(そし)のみたまにかようまで こころみがくぞまことなりけり 8、鷲(わし)の山たにの鶯(うぐいす)おとづれて 法(のり)のみこえと鳴くぞうれしき 9、ひたすらに行学二道(ぎょうがくにどう)にはげまれて 中興朝師(ちうこうちょうし)と世(よ)にぞ知(し)らるる 10、東の谷は覚林精舎(かくりんしょうしゃ)なる 庵(いおり)とおとし日朝上人
1、日輪が 日輪が 明けゆく海に照り映えて 安房白波の鯛の浦 水極(みぎわ)に咲いた白蓮華(ひゃくれんげ) み仏の子は生(あ)れましぬ 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 2、千早ふる 千早ふる 神に誓いし人柱 今ぞ開宗(かいしゅう)東天紅 旭の森も清澄の 空にたなびく法(のり)の雲 3、鎌倉の 鎌倉の 松葉ヶ谷の庵室で 立正安国大草稿 崩るる潮由比ヶ浜 此経難持の別れ波 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 4、わだつみの わだつみの まないた岩へ御(おん)流罪 不惜身命弥三郎 父母が川奈に生れきて 助け給うか 有難や 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 5、旅ごろも 旅ごろも
ふる里恋し小湊は 一天四海常寂光 むくろの母も功徳にて 定命(じょうみょう)のびる4ヶ年 6、み額の み額の 大聖人の御(おん)傷を 我が身にかえる大法難 吉隆公や鏡忍に 夕月悲し小松原 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 7、今宵こそ 今宵こそ 頸を斬(う)たれにまかるなり 八幡社前大諫言 ぼたもち供養仇ならず 霊光飛来 竜の口 8、地の果に 地の果に 御師はいづこ師の坊は 北国寒山佐渡ヶ島 破れ衣に日朗が 胸にささげし赦免状 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 9、立ちわたる 立ちわたる 身の浮雲も峰にとぶ 霊山(りょうぜん)浄土身延山 久遠の光とこしえに わが魂はとどまらん 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 10、武蔵野の 武蔵野の 月も宿りぬ池上に 香華燈明曼荼羅(おまんだら) 万朶と咲きし冬桜 御臨滅度の鐘が鳴る 1、久遠の流れいや深く 滔々つきぬ波木井川 英僧の志は高うして 巍峨雲間の鷲が峯 2、600年前上人が 九ヶ年間霜雪の 難苦に堪へて法華経の 流布につとめし身延山 3、この世の塵をはらいつつ
入るは総門開会関 寛永5年のその昔 28代尊師の世代 4、三浦明敬御母堂が 祈願によりてなりしもの 掲げられたる大額は 日潮上人の筆になる 5、右手の茶堂に一休み 石段上れば小堂あり 文永11夏の事 祖師の初めてこの山に 6、わけ入り給いし其の折に 波木井殿と対面し 相逢給いし所より 逢島とおば申すなり 7、此処らあたりは南谷 太平橋を打渡り つまさき上りのその宿は 古名ゆかしき着連町 8、桜の山や寺平 見つつも越ゆる岩ヶ鼻 立てる一基にあしびきの 山川よどに身を清む 9、昇る石段わずかにて 三門前の大広場 此処にて汗を拭いつつ 心をこめていざ行かん 10、前に聳立つ三門は 日暹上人の御時に 建てしが慶応元年に 灰とは帰して跡もなし 11、再度漸く日良師
力をこめし甲斐ありて 信徒の浄財喜捨により 成りしは明治39 12、梁間十七奥五間 密迹金剛二王尊 御身7尺有6寸 度を重ねし火災にも
一ツニハ 日の本安房の小湊に 誕生まします日宗の祖師 貫名の次郎梅菊は 天津日継の御霊うけたり 貞応元年春2月 16日の暁の空には 紫雲に音楽の 朝日と共に御生誕あり 水なき所に産婦水 十丈高くふき出したり 聖誕奇瑞の白蓮華 3,000丈なる花開きけり 麒麟鳳凰葉に遊ぶ 其の実は今に残る日の蓮 南無妙法蓮華経 (以下同じ) 十ヲニハ 所尊し身延山 祖師の魂この上にあり 9ヶ年読経御草庵 仏間は今の鬼子母神堂 世界に名高き日宗の その本となる棲神閣かな 思親閣なる鷲が峯 天下泰平祈念し給う 仏にささげし摩尼宝珠 七面天女と世にぞ輝やく 弘安4年元寇の 800余双くつがえしけり 弘安5年10月に 池上に行き御入滅あり 1、身延の山はいと高し 四方に山あり河ありて 中に高きが鷲が峯 日蓮大士はこの地にて 天下泰平祈念せり さればこの地は寂光土 2、朝日かがやく鷲が峯 夕日かがやく七おもて 東方両親ふしおがみ 思親閣おばかかげたり 大士の孝は未曽有の 天より高き孝となる 3、天竺霊山にもすぐれ 湧き出す水の良薬は 三大秘法の滝となり 身延川とていと清し ここに仏教本門の 法華の道場御草庵 4、蒙古退治の日の曼荼羅 かけし高梁須弥柱 鬼子母十女の堂にあり 世界に名高き日宗の 日蓮大士の御魂 ここにとどめておくとあり 5、さればこの堂棲神閣 魂活気光明あり 毎朝山主学林生 天下泰平祈念せり 常経杢金絶間なく 参詣題目たえまなし 6、四方に太鼓の音絶えず 十界具足の山にして 諸天善神常に棲む 風吹く音も水音も 経よむ声と題目を 唱ふる声と聞ゆなり 7、御前立なる二王尊 この門高さは10丈なり 間口は20と8間あり 諸国参詣人々の 一度この門くぐる時 ここにて障碍は退散す 8、山腹風の穴ありて 妙の御法の風出でて 一切病を治するなり 日本の悪魔を皆はらう 他国と戦争なす時は 羅刹鬼国の風となり 9、敵船飛行機うち沈め 蒙古退治にためしあり 日本日宗日蓮の 天津日嗣の日の御旗 ひるがえしたる其時は 他国にせめらる事はなし
1、時の幕府に立ち向う 死をば怖れぬ辻説法 鎌倉小路行者こそ 国を憂いし日蓮の ああ日蓮のその姿 2、松葉ヶ谷(やつ)や伊豆の海 御難はまたも竜の口 妙法蓮華 釈迦牟尼仏 奇跡は常に 日蓮に ああ日蓮に起こりたり 3、法の力を信じつつ 身延山上 大修法(しゅほう) 国敵蒙古の大軍を 調伏(ちょうふく)したる日蓮を ああ日蓮を君知るや
ハア 安房の名所は聖人さまが 誕生めでたの 妙の浦 そうだそうだよ 1度はおいで ほんに来たなら2度3度 ソレ2度3度 ここは鎌倉 小町の辻よ 偲ぶ説法の あの姿 そうだそうだよ 常盤(ときわ)の松に ほんに薫るよ 法の風 佐渡のおけさと 日蓮さまは 誰も知らない者はない そうだそうだと 波題目が ほんに聞こえる49里 鹿も通わぬ 身延の山に 今じや数珠持つ人の波 そうだそうだよ この世の浄土 ほんに太鼓の音が絶えぬ
1、朝は朝霧 夕は夕霧 七ツ谷間に こだます太鼓 身延お山は 日本の 私たちの ぼくたちの 心の鏡 山鏡 2、身延参りに呼ばれて呼んで 今日も来る人 こだます太鼓 身延お山は日本の 世界の国の人々の 心の鏡 山鏡 3、朝な夕なに日蓮さまを 偲ぶ心に こだます太鼓 身延お山は 日本の 私たちの ぼくたちの 心の鏡 山鏡
1、身延お山の七谷の 霧が流れて 夜があけて 今朝もはよからぽんぽこぽん 太鼓たたいて ほうれんげきょう 空に真赤な日が昇る 2、身延お山の森の中 高い石段 朱塗堂 むかしの日蓮聖人さん 諸国旅して ほうれんげきょう 宗教(おしえ)ひろめた古い寺 3、身延お山に七谷に 霧がかかって日が暮れて 夕べはよからぽんぽこぽん 太鼓たたいてほうれんげきょう 明日も真赤な日が昇る |