印刷【国指定天然記念物】上沢寺のオハツキイチョウ

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指定日:昭和4年4月2日
所在地:下山上沢279
所有者:上沢寺
大きさ:根元の周囲7.57m 目通り幹囲6.6m 樹高23. 0m
備 考:山梨の巨樹・名木100選

概説

 樹種は、葉の上に種子(葉上種子)を生ずる珍しいイチョウで、イチョウの変種の「オハツキイチョウ」である。種子は、正常種子七に対して葉上種子は三の割合である。葉上種子は、一個つくもののほかに二個または三個つくものもある。この事実が、明治24年、初めて学会に発表されたのは、この上沢寺のオハツキイチョウについてであり形態的意義も明らかにされた。本樹は学術上貴重な標本として、また植物の研究史上の記念物として国の天然記念物に指定されている「日本の名木」である。伝説によると文永11年、日蓮聖人が身延山入山の折に、手にしてきたイチョウの杖を立てたものが很を生じたものであるという。平成13年度から平成16年度までの4年間をかけて、樹勢回復のための保護策を実施するなど大切に守られてきたが、平成30年9月30日の台風24号の強風により根元付近で折れて倒伏してしまった。倒れたイチョウは根の一部が残っている可能性があったため、整枝や支柱設置などの復旧事業を行い、現在樹勢の経過を観察中である。

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担当:生涯学習課
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