印刷【県指定文化財】紙本著色日蓮上人図

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指定日:昭和35年11月7日
所在地:大野839
所有者:本遠寺
時 代:桃山
大きさ:縦127.0cm、横91.5cm

概説

 本図は「袈裟衣に盛装した日蓮聖人が、法華経九巻をのせた経机を前にして、右手に法払を持ち左手に経巻を開き、床上に安座している。なお経机の前方には蓮華をさした花瓶が岩座の上におかれ、その花瓶に竜がまきついて聖人の顔を仰いでいる」というもので、説法図や肖像図とは少し趣を異にしている。本遠寺では「七面示現の尊像」と呼んでいる。全体に美しく彩色された絵であり、画面には左下隅に画印があり、寺伝では狩野大蔵喞筆としている。裏面の銘文に「甲州河内大野山本遠寺常住、承応二年(1653)葵巳孟春辰、訴養珠院日心大姉、奉修復焉当山第四世花押」とあり、少なくとも桃山時代の作画と考えられる。徳川家康側室の養珠院日心大姉「お万の方」は熱心な日蓮宗信者で、この絵は本遠寺開基であるお万の方が、久遠寺にあったのを懇望して入手、本遠寺に寄進したものである。

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