印刷【県指定文化財】紙本墨書弘決外典鈔

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指定日:昭和35年11月7日
所在地:身延3567
所有者:久遠寺
時 代:鎌倉頃
大きさ:縦24.5cm、横15.4cm

概説

 弘決外典紗四巻は正歴2年(991)に村上天皇の皇子で、後中書王と呼ばれた一代の碩学、中務卿具平親王が、唐僧湛然の止観輔行伝弘決十巻に引用された外典の出所を明らかにし、これを注釈した書で、天台止観の教学を修めるものにとり必読の文献とされていた。古くから久遠寺に蔵せられてきた弘決外典写本で、かつては完本であったが現在は端本である。上下二冊粘葉綴で、上は表紙とも十六葉、下は同じく十葉で、表紙に「弘決止観外典鈔上(下)花王蔵」「本能寺」「丹珠院」「某の二」とあり、「日純」と所有者らしい名を記してある。この本は金沢文庫所蔵のものとともに最古の写本と考えられ、書体、書風、用紙その他を総合して鎌倉時代を下らないと推定されている。

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