指定日：昭和39年5月12日
所在地：歴史民俗資料館
所有者：個人
時　代：江戸　正徳三年（1713）～嘉永二年（1849）

概説

　指定を受けた古書は、建築、彫刻の奥義を図示した古書である。番匠秘事1冊（正徳3年・1713）、絵本通宝志5冊（嘉永2年・1849）、匠家故実録3冊（文化5年・1808）、新刻大工雛形2冊（嘉永2年・1849）、堂形1冊（年不明）、塔形1冊（正徳4年・1714）匠家雛形増補初心伝6冊（文化9年・1812、石川重甫著）、当世いろは絵様集1冊（年不明）、大匠手鑑2冊（年不明）、彫工雛形1冊（文政10年・1827）、一蝶画譜3冊（明和7年・1770）、北斎漫画5冊（年不明）、彫物絵本2冊（年不明）の33冊である。匠家雛形増補初心伝の著者石川七郎左衛門重甫は、下山の出身で、当時の宮大工の棟梁として、彫刻家としてもすぐれた工匠であり、文化、文政年間各地の社寺の建築や彫刻にすぐれた手腕を振い､その技法は､現在も高く評価されている。